STORY
軍人の父の謎の失踪から10年以上過ぎ去ったその日、
ある手紙を受け取ったメアリー・モースタンは、シャーロック・ホームズを訪ねる。
何故か毎年真珠を贈ってくる謎の人物から、
今年は妙な招待状も贈られたというのでホームズの所に相談に来た。
サディアス・ショルトーなる人の家に向かった一行は、
モースタン大佐は従軍中に発見したアグラの財宝の処遇について
彼の亡父のショルトー少佐と口論している最中に心臓発作で死亡したと知る。
しかしメアリー嬢に遺贈されるはずの財宝は、
彼の亡父のショルトー少佐と兄弟のバーソロミューの反対で、
真珠程度しか贈られてこなかったのだ。
その後ショルトー家の屋敷へ向かった一行は、
バーソロミューが異様な笑みを浮かべて死んでいるのと、アグラの財宝が消えたことを発見した。
死体には「四つの署名」という、モースタン大佐の遺品や
ショルトー少佐の病死の際にあった紙と同じものが添えられていた。
現場を調べたホームズは犯行は二人で行われ、毒の吹き矢が死因だと明らかにする。
しかし後から来たジョーンズ警部は頓珍漢な推理でサディアスと屋敷の使用人らを一挙に逮捕した。
もう夜も遅かったので、ワトソンはメアリー嬢を家に送った。
この宵の奇怪な出来事が二人の距離を一気に縮めていたが、しかしこんな時では財宝目当ての男のようだし、
弱った心の隙につけ込む事だとも思えて、ワトソンは募る思慕を自制するのだった…。
『他の要因をすべて排除してしまえば、残ったひとつが真実であるに決まってるのさ』
『例外は原則を否定するものだ』